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2021.07.28
投稿日:2021.07.28 更新日:2022.03.11
ウサギやコアラがうんちを食べて生活することはご存知でしょうか。
人間からすると驚いてしまう習慣ですが、ウサギやコアラがうんちを食べるのは実は理由があるんです。
そこで今回はウサギやコアラのうんち事情について調べてみました。
ウサギやコアラのうんちの秘密を知って、生き物をより身近に感じましょう。
目次
ウサギやコアラがうんちを食べることを聞いたことがある人もいるでしょう。
このように動物が自分自身のうんちを食べることを「食糞」と言います。
うんちを食べるなんて人間からしたら考えられませんが、ウサギやコアラがうんちを食べるのはうんちにビタミンB12が含まれているからなのです。
ビタミンB12は健康を維持するために必要な栄養素で、ウサギやコアラがうんちを食べるのはその栄養を補給する目的があります。
実は私たち人間を含めた哺乳類のうんちには、消化しきれなかった食べかすや盲腸・大腸などの腸内微生物が大量に含まれています。
人間は食品で栄養を摂ることができるので、食糞をすることはありませんが、うんちは動物にとって生きていくために必要な栄養素の宝庫なのです。
ウサギやコアラ以外では、チンパンジーやネズミにも食糞の習慣があります。
また人間にとって一番身近な動物と言ってもいい犬のなかにも、食糞をする犬がいるのです。
家庭で飼われている犬がうんちを食べてしまうことに悩まされている方もいるかもしれませんが、それは足りない栄養を補給している可能性もあります。
うんちを食べることは動物にとって、大切な栄養を無駄にしないという意味があるのです。
食糞の習慣がある動物のなかでも、ウサギやコアラは自分のうんちではなく、お母さんのうんちを食べて育つ習慣があります。
ウサギやコアラにとってお母さんのうんちは離乳食のようなものなのです。
コアラの食べ物といえばユーカリですが、このユーカリには毒性がありお母さんコアラは毒に耐性があってユーカリを食べることができるのですが、赤ちゃんコアラはまだこの毒に対する耐性がありません。
お母さんのうんちにはユーカリの葉っぱの繊維などが含まれており、赤ちゃんコアラはお母さんのうんちを食べて育つことで、大人のコアラになったときに毒のあるユーカリでも食べられるようになるのです。
ウサギのうんちといえばコロコロとした丸くて小さい硬めのうんちを想像する人が多いかもしれません。
しかしウサギの仔育て中のお母さんのうんちはペースト状になっていて、消化器官がまだ発達していない赤ちゃんでも食べやすいようになっています。
ペースト状のウンチは出産直後のお母さんうさぎだけに出る特別なものです。
うんちというと、臭くて汚いものという認識を持っている人がほとんどでしょう。
しかしウサギやコアラの赤ちゃんが食べるウンチは無味無臭で、私たちが想像するうんちとは全く違います。
赤ちゃんウサギや赤ちゃんコアラが健康に成長するためのうんちなのです。
赤ちゃんウサギはお母さんから出る特別なうんちを食べて成長していきますが、大人になると今度は自分のうんちを食べるようになります。
ウサギは代謝が高い動物なのですが、内臓が小さいため、食べたものを一度で消化することができません。
そのため消化しきれなかった栄養をそのままうんちとして排出します。
大人になったウサギがうんちを食べるのは、消化できなかった栄養を吸収するためです。
ウサギのうんちは粒状になっていますが、噛まずに飲み込むことができ、胃の中で6時間前後はその形を保っています。
また内臓は小さいウサギですが、盲腸はとても長く40センチ程度です。
盲腸は食べて分解された繊維質を消化・吸収する役割があるのですが、そのときにビタミンとタンパク質が含まれたぶどうの房のような盲腸便が作り出されます。
この盲腸便を食べるときは、お尻に直接口をつけてそのまま食べます。
コアラの仔育て中のお母さんのうんちは「パップ」と呼ばれます。
赤ちゃんコアラが生まれてからお母さんの袋を出るまでの数週間はこのパップといううんちを食べて成長しますが、このパップにはユーカリの葉っぱを消化するために欠かせない微生物が含まれているのです。
実はこのパップに含まれる微生物は人間にもいい効果があるとされていて、コアラがたくさんいるオーストラリアの家庭には、この微生物を使った薬が常備されているのだとか。
関節痛や筋肉痛、虫除けに効果があると言われているほか、インフルエンザの症状を改善する効果も期待できるようです。
ウサギや赤ちゃんコアラにとってうんちは大切な栄養源で、成長や健康を維持するためには欠かせません。
人間からしたら汚く感じてしまう食糞も、ウサギやコアラにとっては大切な食習慣です。
あまり目にする機会はないかもしれませんが、次にウサギやコアラを見るときは「うんちを食べていないかな」と注目してみると面白いかもしれません
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