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2020.07.17
投稿日:2020.07.17 更新日:2022.03.10
動物園で出会えるホワイトタイガーはとても美しく、神聖さや神秘さをまとっています。ワイルドな黄トラとは違う魅力をもった動物です。
本記事では、そんなホワイトタイガーの誕生に隠された理由や、野生での生態ついて調べた情報をまとめています。
知られざるホワイトタイガーの魅力や、美しいだけではない姿の理由に触れていきましょう。
目次
ホワイトタイガーは独立した種ではなく、ベンガルトラの白変種です。生態もベンガルトラと同じです。
ホワイトタイガーの一番の特徴は白い体と青い瞳です。その美しさと希少性から、日本や中国では「白虎」として神聖視されていました。
ホワイトタイガーとベンガルトラは、色のほかには違いがありません。オスなら体長230cm~300㎝・体重180kg~230kg、メスでも体長180cm~230㎝・体重90kg~180kgほどある大型の食肉目ネコ科ヒョウ属です。
寿命は通常の交配で生まれた場合はベンガルトラと同じくらいの15年前後です。
大昔の氷河期時代、地球が白く染まっている中で身を隠しやすいのは白い体でした。その環境を生き抜いた動物たちの子孫は、現代にも体を白くする遺伝子を受け継いでいます。これを「白変種」といいます。
しかし、氷河期が終わると白い体は逆に目立ってしまいます。その中でホワイトタイガーは少しずつ淘汰され、現代では稀に誕生するだけになりました。
これがベンガルトラの中に稀にホワイトタイガーが生まれる理由です。太古の情報が表出した姿だと考えると、とても神秘的です。
て襲い掛かるというものです。シカや牛などの大型の草食動物に加えて、鳥や魚、獲物が見つからないときはカエルなどを食べます。
ホワイトタイガーの狩りと食事もほぼベンガルトラと同様です。ただし、ベンガルトラの茶と黒の縦縞には迷彩効果がある一方で、ホワイトタイガーは白い体が目立ちやすくなります。野生での狩りの成功率は、ベンガルトラと比較すると低くなるようです。
大昔からアジアの生態系のトップに君臨し、威厳や権力の象徴になっていたトラ。しかし、現在は約4,000頭前後まで減少しています。
毛皮やはく製にするために乱獲され、単純な狩猟の対象としても犠牲になったことが大きな原因です。現在は保護活動が行われていますが、それでも密猟が後を絶ちません。
そのため、ベンガルトラを含むトラの亜種9種すべてが絶滅危惧種や近絶滅危惧種に指定されています。すでに絶滅した種もあります。
野生のホワイトタイガーは1951年にインドで捕獲されたのを最後に発見されていません。動物園や保護施設にいるホワイトタイガーたちは全世界で約250頭です。日本にはこのうちの30頭が暮らしています。
ほとんどが人工的に繁殖したホワイトタイガーです。そのため、近親交配の影響で短命な個体が少なくありません。このことからもホワイトタイガーは非常に希少な存在であることがわかります。
お風呂を全力で嫌がる猫の姿は有名です。そんな姿の印象もあって、ネコ科はみんな水が苦手だと思われがちですが、じつはトラは泳ぎが得意です。
野生のベンガルトラが水浴びをしたり、泳いだりする姿は何度も目撃されています。顔を出して泳ぐのはもちろんですが、水の中に潜って魚やカエルを追いかけることもできます。
しかし、ネコ科の体は泳ぐのに適した体のつくりではないため、潜っているトラはずいぶんと無理をしているようです。鼻や耳に水が入らないように必死になります。
動物園で潜っているホワイトタイガーを見ることができたら、ぜひ顔を見てみてください。怒ったようなすさまじい形相で泳ぐホワイトタイガーの姿は、地上よりもずっと迫力があるかもしれません。
ホワイトタイガーは夜行性で、昼の動物園ではゴロゴロしていて、大きな猫状態です。そんな姿を見ていると気が緩んでしまいますが、野生のベンガルトラは神経質です。
縄張りの中で狩りを行うことがほとんどなため、縄張り意識がとても強いです。毎日侵入者がいないかチェックを行い、しっかりとマーキングします。
また、ホワイトタイガーに限らず、トラは単独行動を好みます。子育て中のメスは例外で、とても熱心に子育てを行います。子どもと一緒にいる母親はていねいに毛づくろいをしたり、遊び相手をしたりと、ほほえましい姿を見せてくれます。
オスが子育てに携わることはなく、繁殖行為が終わったあとは早々に単独行動に戻ってしまうようです。
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