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2020.02.21
投稿日:2020.02.21 更新日:2022.03.11
ペンギンといえば可愛らしい見た目ですが、鳥類でありながら飛べないことでも有名です。なぜペンギンは飛べないのか、考えてみたことはありますか?
どうしてペンギンは飛ぶことができないのかについて、分かりやすくご紹介いたします。
目次
ペンギンは18種類が確認されていますが、すべてのペンギンが飛べません。ペンギンは鳥類に分類されているのに、どうして飛ぶことができないのでしょうか。
鳥類には羽がありますが、ペンギンの羽は泳ぐためのひれの役割を担っています。飛ぶための羽ではなく、泳ぐための羽になっているのです。
ペンギン以外にも、鳥類の中には飛べない鳥は何種類もいます。いずれもペンギンと同じように、羽が何らかの理由で飛躍能力をなくしています。
ペンギンはほぼ南半球に生息しています。南半球は北半球と比較すると陸地より海が多いです。陸地にはペンギンを襲う動物もいますが、海にいればペンギンはおおよそ安心です。陸地で動物に襲われたときに咄嗟に羽を使って飛ぶという行為が必要ないため、ペンギンは飛べなくてもその数を減らすことなく生息できています。
飛ぶことは、鳥類にとっても非常にエネルギーを要します。つまりペンギンは無駄なエネルギーを使わずに餌の捕獲などに回すことができるようになっています。
ペンギンが主に食べているのはオキアミ、ヨコエビ、魚、イカ、タコなど、海中の生物です。
陸上で餌を捕まえる必要がなく、海の中を泳いで餌を捕獲する必要があります。
海に潜って泳げるようになった方が餌の捕獲にも効率がいいため、今のような状態になったのです。
ペンギンの骨格から、昔のペンギンが空を飛べたことは間違いないといわれています。
現在も空を飛んでいる鳥と同じように胸筋を支える竜骨突起がありますし、尾椎骨という尾羽を支える骨も存在しています。空を飛ぶ行動を調節できる小脳も非常に高度に発達しているのです。
ですがペンギンの尾椎骨は短く泳ぐのに特化したものに進化しており、発達した小脳も泳ぐ能力を調節するためのものに進化しています。
ペンギンはもともと飛べなかったのではないかという説もありますが、現在では否定されています。昔は飛ぶ能力を持っていたものの、徐々に進化の過程で飛翔能力をなくしていったというのが定説です。
先ほどご紹介したように、ペンギンは海の中にいれば敵に襲われるリスクが減りますし、また陸よりも海の中に餌が豊富にあります。飛べなくなったのではなく、飛ぶ必要がなくなったといえるでしょう。
ペンギンは空を飛べませんが、海の中を飛ぶように優雅に泳ぐことができます。
水族館や動物園などでは、ペンギンがスイスイと泳いでいるのを見られます。
ペンギンは時速7キロから8キロ程度の速さで泳げます。これはオリンピック選手のクロールの速さと同じくらいです。
ペンギンは普通に泳いでこれくらいのスピードを出すことができ、餌を捕まえる、敵から逃れるためにはもっと速く泳げます。時速12キロ程度を観測した例もあります。
ペンギンの潜水能力については、未だに分かっていない点もたくさんあります。
100m以上潜水が可能なペンギンも多く、エンペラーペンギンが265m潜ったという結果も出ています。
体内の酸素量だけでそれほど潜ることができるのか、酸素を必要としないメカニズムがあるのかはまだ研究の段階でもあります。未だにペンギンの泳ぐ力、潜る力には不思議がたくさん詰まっています。今後の研究結果にも期待が持てますね。
ペンギンが飛べない理由をご紹介いたしました。昔は空を飛べていたものの、生息する環境などから徐々に飛ぶ能力をなくしていったようです。それよりも泳ぐ力を身につけたことで、現在のペンギンの姿があります。
ペンギンは一見するとよちよち歩く可愛らしいだけの動物にも見えますが、泳ぐ速さは非常に速く、潜る力も長けています。ペンギンに対する興味が増した方は、ぜひ水族館で本物のペンギンを見たり、ペンギングッズを集めたりしてみてくださいね。
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