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2026.01.08

シロボシアカモエビってどんな生き物? 魚をクリーニングするサンタクロースカラーのエビの秘密に迫る!

投稿日:2026.01.08 更新日:2026.01.08

今年もあっという間にクリスマスシーズンがやってきました。皆さんは、サンタさんに何をお願いするのでしょうか?

実はサンシャイン水族館にも、サンタさんのような見た目の海の生き物がいます。その名も「シロボシアカモエビ」。

鮮やかな赤い体に、白い水玉模様、白い脚。赤と白のツートーンカラーは、まるでサンタクロースの衣装のようで、「サンタエビ」の愛称で呼ばれることもあります。しばしば抜擢され、水槽を華やかに彩っています。

しかし、シロボシアカモエビの魅力はそれだけではありません。魚の体に付いた汚れを落とすクリーニング屋さんの役割も担っているのです。さらに、シロボシアカモエビには他にもさまざまな呼び名があり、いずれもその特徴をよく表しています。

今回は、シロボシアカモエビの不思議な生態に迫ります!

シロボシアカモエビの基本情報をチェック!

まずは、シロボシアカモエビの基本情報をチェックしましょう。

分類 節足動物門 軟甲綱 十脚目 モエビ科 ヒゲナガモエビ属
学名 Lysmata debelius
標準和名 シロボシアカモエビ
英名 ・Fire shrimp
・Blood red fire shrimp
分布 ・インド洋から太平洋にかけての熱帯・亜熱帯海域に広く分布
・日本では琉球列島以南に生息
・生息深度は水深10~30mのサンゴ礁域や岩礁地帯
体長 約4~8cm
見た目 ・鮮やかな赤い色をしている
・白い斑点模様がある
・触角と脚の先が白い

どこに生息しているの?

シロボシアカモエビは、モエビ科ヒゲナガモエビ属に分類されるエビの仲間で、インド洋から太平洋にかけての暖かい海に生息しています。具体的にはスリランカやモルディブ、インドネシア、フィリピン、沖縄、屋久島、奄美大島などが挙げられます。

水深10~30mのサンゴ礁や岩礁の隙間に隠れて過ごす夜行性の生き物で、日中はほとんど動きません。警戒心が強いので、自然界での観察や撮影が難しい生き物とされています。

サンタさんも夜になると人知れず動き出すので、共通していますね(?)

鮮やかでユニークな体の色の秘密

シロボシアカモエビは非常に鮮やかな赤色をしていて、派手な印象がありますが、実は赤色は海の中で保護色として機能します。シロボシアカモエビが生息する水深10~30mの海中では、赤色の光は吸収されて黒く見えます。サンゴや岩礁の陰に隠れてしまえば、影の色と同化して捕食者に見つかりにくくなるのです。

体には白い斑点模様があり、標準和名のシロボシの由来にもなっています。水玉模様が雪の玉のようにも見えますね。また第3から第5歩脚の先端が白く、長い触角の先も白色で、赤い体に映えてよく目立ちます。

学名にも秘密がある?

シロボシアカモエビの学名「Lysmata debelius」の「debelius」は、ドイツの海洋ジャーナリストで写真家でもあるHelmut Debelius(ヘルムート・デベリウス)氏にちなんで名付けられました。

ちなみに、同氏にちなんで名付けられた海洋生物は何種類かいて、タツノオトシゴの一種である「デベリウスピグミーシーホース」などが挙げられます。生物学者以外の名前が付けられることもあるのですね。

シロボシアカモエビのさまざまな呼び名と由来

先ほどもお伝えしたように、シロボシアカモエビにはさまざまな呼び名があります。その由来を紐解くと、シロボシアカモエビの生態が見えてきます。以下で詳しく解説します。

日本と真逆!? 英語圏での呼び名

シロボシアカモエビは、英語圏ではその真っ赤な体の色から「Fire shrimp(ファイアシュリンプ)」「Blood red fire shrimp(ブラッドレッドファイアシュリンプ)」などと呼ばれています。「火のような」「血のように赤い」など、体の赤色を強調しているのが特徴です。

一方、日本では、白い脚先が靴下を履いているように見えることから「ホワイトソックスシュリンプ」と呼ばれることが多いです。赤い体ではなく、白い小さな脚に注目しているところが英語圏とは大きく異なります。脚が白い猫に「ソックス」と名付けたくなるように、ついつい生き物のかわいらしさを強調してしまうところが日本人らしいですね。

海のクリーニング屋さん? 習性を表す呼び名

ニセゴイシウツボとアカシマシラヒゲエビ

シロボシアカモエビは「クリーナーシュリンプ」でもあります。これは、魚類の体の表面や、口腔内に付着している寄生虫・食べ残し・壊死組織などを食べる習性があるエビの総称です。

クリーナーシュリンプは、ウツボやハタなどの大きな魚から、自分よりも体の小さい魚まで、その体の表面や口の中をせっせとお掃除します。大型の魚の口の中に入り込んでクリーニングしている姿には、ハラハラドキドキしてしまいます……。

そのままパクリと食べられてしまいそうですが、魚類はクリーナーシュリンプを捕食せず、基本的には共存関係を保とうとします。一説では、白い脚や触角がクリーナーシュリンプであることの証になっており、魚類はそれを目印にしているのではないかといわれています。

共存することで魚類は体を清潔に保つことができ、クリーナーシュリンプは食べ物をもらうことができるのです。

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